ベトナムダナン進出 日本人インタービュー第3回(前半)〜日本通運 町田様〜

2016/5/17
筆者:松岡 泰子
 
皆様、こんにちは。 HRIベトナムの松岡です。

 

今回も、弊社と同じダナンソフトウェアパークに入っていらっしゃる企業にインタービューです。 今回はベトナム日本通運の町田様にご協力いただきました!

 

NIPPON EXPRESS(VIETNAM) Co.,LTD ダナン事務所 営業課長 町田 康明 様 (インタビュー日;2016年4月7日(木))

 

会社概要

松岡)日本人の皆様にはもうお馴染みの貴社ではありますが、改めて会社概要をお聞かせいただけますか?

 

・会社名; NIPPON EXPRESS(VIETNAM) Co.,LTD (DANANG REPRESENTATIVE OFFICE) ・ダナン進出年;2008年10月 ・業務内容;商業航空貨物(輸出入)、商業海運貨物(輸出入)、 トラック輸送、海外引越輸送、倉庫業務、輸送コンサルタント業務 ・従業員;現在、ベトナム人スタッフ6名。(日本人は、町田さんのみ)

 
 

ダナン進出の背景

松岡)貴社はなぜダナン進出をされたのですか?

 

私どもの仕事は運輸業ですから、日本や東南アジアからの貨物の輸出入の窓口業務が発生します。その実務を行う拠点が必要となりましたので、2008年にダナンに事務所を設けました。私が赴任したのは、ついこの前の2015年12月。それまでは、基本的にはローカルスタッフのみで業務を行なってきた事務所です。海外から受けた仕事の、現地の実務をやるという位置づけでしたので、セールス活動は行っていませんでした。ただ、日系企業の進出が続き日本的なサービスが必要との判断もあって、私が参りました。 ダナンはベトナム第3の都市と言われる通り、これから大きな発展が見込まれる地です。生産拠点をここにつくる企業も増えています。ダナンの港は大きいですし、陸路でみても東西経済回廊におけるベトナム内での交差点のような位置にあたります。南北に長いベトナムですから、物流網がまだ整っていない中で、この中部に拠点を設けておくことは必須といえますね。商品物流という視点でも、メーカーさん・販社さんもここを視野にいれておられるはずです。

 

画像;東西経済回廊(出典;日経BP http://business.nikkeibp.co.jp/

 

写真;ダナンの港の様子

 
 

松岡)貴社はホーチミンにも拠点があるとのことですが、町田さんがベトナムに赴任されたのは、ダナンが初めてですか?

 

はい、ベトナムは今回が初めてです。ただ、36年ほど仕事やってきたうちの18年くらいは海外です。これまで赴任した国は、台湾(トータル約12年)、アメリカ(約5年半)。また、短期間ではありましたが、クェート、フィリピンなどにも行きました。そんな経験もあって、今回このダナンを担当することになりました。ダナンでは、セールス活動と、日本人のお客様の引越し案件に関するオペレーション、そして輸送に関するコンサルタント業務を主に担当しております。

 

赴任後の実情

松岡)実際にダナンにいらしてみて、印象はどうですか?

 

やはり、まだまだこれからの地域ではあると感じます。グローバル基準での輸送が出来ていない、その中でどの様にしてサービス意識を植えて行くかがポイントと考えます。これからやれることをしっかりやっていけば、それなりのビジネスボリュームになっていくとは思っています。私どもの仕事は急激に伸びていく業種ではありません。他の海外でもそうでしたが、知らない間に徐々に徐々に伸びていきます。仕事を確実に取っていくためには経験則が非常に重要になってきます。それによってお客様に使って頂けるかどうかが決まってくる。コストだけではないんですね。そのことを踏まえると、これからやるべきことが沢山あります。

 

松岡)町田さんが赴任された他の海外と比較して、ベトナムの課題&良いところはどういう部分と思われますか?

 

課題については、まぁ、仕方がないのでしょうが、Out Of Controlのことが多い点ですかね。要は、何がルールかがわからないんです。‟なんとなくできること“ と‟なんとなくできないこと” が、あまりにも多い。ある程度仕方ないことなのですが、そこが変わっていかないと、少なくとも物流は伸びていかないんですよね。許認可事項などが多い領域ですから。1990年代に台湾にいたころも同じような状況でしたが、いい方向に変わっていったので伸びました。この点は、ダナンの各社さんがやりにくさを感じているはずです。 良い方向に社会が変わっていってほしいのですが、社会状況が健全になっていく過程で警戒しておいたほうがいいリスクもあります。今までできていたことが急にできなくなる、とか過去にさかのぼって大きなペナルティがくる、というような事態です。他の新興国でも見てきましたので、ベトナムでも充分に起こりうると思うんですね。例えば、監査のときにものすごい罰金が請求されるようなことが発生する可能性はあると思いますよ。充分に気を付けたほういいと、個人的には強く思っています。 他国と比べていい点というと、表向きは(笑)みんな真面目に仕事やっているところでしょうか。裏はまだまだかなと思っているのですが、少なくとも表向きはきちんとしている印象です。生産効率がいいという意味ではないのですが、そこは今後の教育によって改善されていくかと思っています。

 
 

>>>後半に続く

 

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