ヘンリー・フォード
ヘンリー・フォード
1863年7月30日 米ミシガン州生まれ
フォード・モーターの創業者。車両工場の見習い工などを経て、1891年エジソン照明会社の技師となり、ガソリン・エンジンの開発に従事する。
1903年にフォード自動車会社を設立。
1908年に発表したT型フォードが安価でパワーのある大衆車として大ヒットし、フォード社は一躍全米一の自動車メーカーに成長する。その後もベルトコンベアの導入、ピラミッド型会社織の構築など、産業界に数々の革新をもたらした。
略歴
1863年 ミシガン州デトロイトの郊外に生まれる
1891年 エジソン照明会社の技師となる
1903年 フォード自動車会社設立
1908年 T型フォードを発表
1911年 イギリスフォードの設立
1913年 「ベルトコンベア」の採用
1925年 日本フォードの設立
1947年 他界 享年 83歳
リーダーとしての大きな特徴
1.社会的使命感と先見性
「大衆車」
小型で安価な大衆車の展開を志し、自動車を日常で使えるものに
変えたことは、フォードの使命感と先見性の表れであるといえる
2.革新的ビジネスモデル構築力
「賃金動機」
フォードはそれまでの常識を覆し、労働者に高い賃金を支払った。
高い賃金をもらう労働者⇒T型フォードを購入⇒需要が増加⇒生産の拡大⇒
価格の低下⇒需要が増加⇒労働者の賃金向上・・・
といった循環を生み出した。
こうした循環こそがフォーディズムの真髄であり、
賃金動機がその起点となった。
3.論理的マネジメント力
「経営は科学」
フォードは単なる技術者ではなく、自動車のメカニズムと同じように
企業、社会のメカニズムを考えることができた。「経営は科学である」
というその言葉が彼の経営哲学と経営力の論理性を物語っている。
天才的な能力で、自動車産業を通じ、時代に革命をもたらした、
「天才的実業家」
リーダーシップ・エピソード
1.T型フォード
T型フォードの社会的な意義は、近代的な「ベルトコンベアシステム」と19年間に渡る長期量産で初めて可能になった画期的な低コスト・低価格により、クルマを「持てる者」の贅沢品から、労働者でも買える生活必需品に変えたことといえる。19年間で実に1,500万台が量産された。1908年当初およそ850ドルも したT型フォードは、末期の1925年には290ドルまで下がった。
2.エジソン照明会社
フォードは1891年にエジソン照明会社の技師となった。エジソン照明会社時代にエンジンの小さな模型をつくる。これがフォード・エンジンの第一号であり、自宅台所に置かれた木製テーブルの上で、ブルブルと産声をあげたという。その後、フォードはフォード車第一号を1896年に完成した。エジソンはフォードについてこういった。「奴はアメリカに車輪をつけたんだ。」
3.木材を節約する
フォードは「かつては価値がないと見なされていたものを、価値あるものにする
ことは可能である」という信念から、木材の節約をはじめた。
生産を絶えず増加させる一方、木材の使用量を年々減らすことに尽力していた。
さらに、フォードは「節約」のみならず、木材加工部門からでる「おがくず」や
廃材の再利用も実践していた。
ヘンリー・フォードの名言
成功に秘訣があるとすれば、他人の立場から物事を見ることのできる能力である。
奉仕を主とする事業は栄え、
利益を主とする事業は衰える。
参考文献 参考URL
- 「藁のハンドル 」(著 ヘンリー・フォード/中公文庫)
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