用語解説

ニューロダイバーシティ

ニューロダイバーシティ(Neurodiversity)とは、「神経多様性」と訳れる造語である。Neuro(脳・神経)とDiversity(多様性)という2つの言葉を組み合わせて生まれた言葉である。「脳や神経、それに由来する個人レベルでの様々な特性の違いを多様性と捉えて相互に尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という概念を指す。

 

ニューロダイバーシティという考えは、「自閉スペクトラム症(ASD)」の当事者の方からの発信により始まった。発達障害のある方など、特定の神経学的なマイノリティに当たる方を対象とするのではなく、あらゆる人の脳や神経に由来する特性の多様性を対象とする考え方を指す。特に自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)といった発達障害のある方々を対象とし、神経学的マイノリティにあたる方を「能力の欠如」として捉えるのではなく、「特性」として捉えるといった思想に基づく社会活動を象徴する言葉として用いられている。

 

目下、人材市場では優れたスキルを持っているにも関わらず、企業の環境が合わずに働く機会を得られていない発達障害のある方々などが
数多く存在している。こうした方々は「未開拓の才能」(Untapped talent)」として注目をされ始めている。例えば、オムロンでは2021年
から「異能人財採用プロジェクト」の一環として積極的な採用・活用をはじめている。

 

なお、発達障害のある方と一括りに言っても特性により得意なことは異なり、又、どのような環境が働きやすいと感じるかは人によって違いがある。
また、企業ごとに職場環境や事業内容、企業風土等さまざまな条件が異なるため、場合によっては発達障害のある方の能力を逆に制限する
要因にもなり得る。そのため、ニューロダイバーシティを推進するにあたっては、発達障害のある方と対話で向き合い、①「心理的な働きやすさ」
②「物理的な働きやすさ」の2つの観点から、発達障害のある方が能力を発揮するためにはどのような施策を行うべきかを検討していくことが
必要である。

 

 

IT

グローバリゼーション

ソーシャル

ビジネスモデル

マーケティング

リーダーシップ

人事

分析手法

情報収集

戦略論

組織

経理・財務

ご相談はこちら