用語解説

人的資本経営

人的資本経営とは、“人”を企業経営の「人的資本(Human Capital)」と捉え、投資の対象としてその価値を最大限に引き出し、中長期的な企業価値の向上につなげる経営のあり方のことである。

 

2022年には経済産業省が「人材版伊藤レポート2.0」を発表したことをきっかけに注目を集めた。

従来、“人”は“人・モノ・カネ”、と他の経営資源と並び称されるように「人的資源(Human Resource)」と捉えられていた。

資源という言葉のニュアンスから、いわば「消費する対象」や「支出を防ぎ、節約する対象」といった観点で人をみることも過去にはあったが、近年、人的資本経営の浸透により、“人”を競争優位の源泉とみなし「人的資本」として投資をし、人材開発をおこない、能力を引き出すことが経営の重要なポイントとなっている。

 

人的資本経営が注目される背景に、ESG投資の広がりがあげられる。

ESGとは「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(企業統治)」の頭文字を表すが、こうした投資判断基準が海外の機関投資家を中心に広く普及し、無形資産で企業価値を測るようになった。

ESGのなかでも「S(社会)」を重視する傾向が強まっており、人的資本はこれに該当する。

こうした流れの中、2020年8月には米国で情報開示が義務化された。

日本でも2021年6月に開示が義務化され、2022年8月に政府が「人的資本可視化指針」の中で、次の人的資本の開示項目を示した。

「人材育成」「エンゲージメント」「流動性」「ダイバーシティ」「健康・安全」「労働慣行」「コンプライアンス」の7分野、19項目があげられている。

 

 

 

 

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