用語解説

ナッジ

ナッジとは、ユーザーがより良い選択をできるように自然に促すことを指す。

元々は「ヒジで小突く」「そっと後押しする」という意味があり、強制ではなく、ユーザーも気付かないように無理なく行動ができる方法である。

ナッジは悪用もできてしまうため、「ユーザーのより良い選択に寄与する」という倫理観が前提に欠かせない。

2017年にノーベル賞を受賞したリチャード・セイラーとキャス・サンスティーンが提唱した考え方である。

 

2002年に心理学者のダニエル・カーネマン、経済学者のリチャード・セイラーらによって提唱された「行動経済学」が注目されたことで、ビジネスにおける人間(ユーザー)の心理的側面を踏まえたサービス・デザインが考えられるようになってきた。

 

ナッジを検討する際は、「BASIC」と呼ばれる5つのプロセスを踏む。

BASICとは、

  • Behavior(人々の行動観察)
  • Analysis(行動経済学的な分析)
  • Strategy(ナッジの戦略デザイン)
  • Intervention(介入)
  • Change(効果検証)

の略であり、OECD(経済協力開発機構)が生み出したフレームワークである。

(参考:中島亮太郎 著 「ビジネスデザインのための行動経済学ノート」)

わかりやすい活用事例としては、以下の2つがあげられる。

・男性用トイレの目印

・小売店舗の商品棚の目立つところ(=ゴールデンゾーン)に人気商品を並べる

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