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シリーズ第17回 多文化共生社会を支える仕組みを考える

日本在住の外国人が抱える言葉や習慣の壁…
対立ではなく相互尊重して活かし合う関係づくりを!

2013年2月16日(土)

ゲスト:糸魚川国際人材サポート協会(IISA) 五十嵐桂子さん

今回も多くの方にお集まり頂きました。皆さまありがとうございます!

オープニングセッション

HRIの稲増より、日本にいる外国人の現状について大枠のお話をさせていただきました。

SPSシリーズ第17回 多文化共生社会を支える仕組みを考える

◆これでいいのか、Nippon!◆


いきなりですが、日本の難民受入れの現状をご存じでしょうか。日本における難民申請の一次審査認定率はわずか0.3%(2012年UNHCR統計より)。G7・先進七か国と比較してもダントツの最下位です。移民を受け入れるべきか否か、という議論は別にあると思いますが、難民として日本を頼ってきた人々に対しての対応としては、改めたい部分が多くあります。今回のメインセッションでは、「難民」という位置づけの人々を扱うわけではありませんが、いかに日本がまだまだ閉鎖的・排他的であるかという実態を感じて頂きました。

パネラーセッション

新潟県の糸魚川市で、糸魚川国際人材サポート協会(IISA)という団体を立ち上げ、活動していらっしゃる、五十嵐桂子さんにお話しいただきました。

IISAのミッション

●異なる文化を理解し、地域社会に活かす橋渡しをする
●個々の可能性を挽き出し、地域を変える

活動内容

1. 地域外国人の人材育成と自立支援
2. 外国人を雇用する企業へ、問題解決のサポート
3. 行政の生活情報を外国人向けに翻訳
4. ジオパークを通して糸魚川を世界に発信

SPSシリーズ第17回 多文化共生社会を支える仕組みを考える

◆実は理解されていない!?日本在住外国人の実情◆


日本では、平成23年時点での外国人登録数は208万人※となっていますが、これはあくまで正規登録者数。実際には300万人弱の外国人の方がいると推定されています。(※法務省 外国人登録者数第一表より)

その中には日本での生活を不自由なくしている人々も沢山いらっしゃいますが、多くの問題を抱えながら暮らしている人が少なくありません。五十嵐さんが活動していらっしゃる糸魚川市では、在住の外国人の多くが「生きるため」に日本へ来ているケースが多いそうです。その中でも特に女性(いわゆる「外国人妻」と呼ばれる人たち)が関わる生活面での問題は山積しており、IISAでも重点的にサポートを行なっています。

彼女達は、自国の家族に仕送りをしている人が多いのですが、言葉の問題もあり、とりあえず働けるところはバーや飲食店の厨房となります。そこで夜働きながら生活している人が多いです。そんな彼女らが直面するのが言葉の壁。日本語がしっかりできていない段階で夜の仕事に入ると、そこで耳から入る日本語は普通の日本語とは違うものも多く、日本語の上達は期待できません。言葉が分からなければ、文化や習慣も分からず、当然、摩擦や誤解が生まれます。結果、地域から孤立した存在となってしまうことは想像に難くありません。例えば、ゴミ出しのルールが分からないためにルール違反をしてしまい、近所の人と上手くいかなくなってしまったり、家庭内でも、自分の子ども(日本で生まれて育っている)から「お母さんの日本語は変だから授業参観には来ないで。」と言われてしまうようになるといった事態が見受けられるそうです。

◆IISAの試み◆


そんな状況を少しでも改善しようと、多文化共生に向けて立ちあがったのがIISA。在住外国人の方々に地域社会の一員であるという自覚をもってもらえるようにすると同時に、地域の日本人にも外国人の方々に歩み寄ってもらえるよう、様々な仕掛けをしています。具体的には、外国人のための日本語教室開講や一般企業への就職支援活動などです。他にも、ゴミの出し方などの行政情報を外国語に翻訳するといった活動も実施しています。外国人に前進してもらえるための支援を行なうとともに、地域からの歩み寄りにも尽力しているわけです。また、IISAの試みでユニークなこととして、外国人間での通訳というものがあります。日本生活に慣れていて、日本語がある程度のレベルにある外国人の方を研修し、新しく来た外国人の通訳として働いてもらうコミュニティ通訳というビジネスモデルを回しています。例えば、役所や病院で必要になる会話というのは、日常会話では使わないものが多く、言葉がよく分からない人にとってはとても困難なもの。そこで先輩の外国人の方が通訳としてサポートすることができれば、助けてもらった方はもちろん、「通訳」という業務を遂行できた側も喜びを感じられるwin-winの構図が生まれるわけです。(このコミュニティ通訳事業は25年度、市から少しの補助が出ることになりました)

もう一つ形になりつつあるのが、ジオパークを通して糸魚川を世界に発信する事業。なんと、糸魚川はスイス人旅行者がかなりの人数おいでになります。この事業は、スイスのある会社とのプロジェクトで2年前に始まりました。スイスからの旅行者向けに、地元ならではのおもてなしと通訳ガイドをするものです。在住外国人の方にIISAで通訳ガイドの研修を行ないます。在住の外国人から見た糸魚川の良さを見つけ出し、ガイドをすることで地域の一員という自負も出てくるそうです。将来は、外国人の視点を活かして地域活性化の役割を担うような事業にしていくことも目指されています。

☆当日は、中国語しか分からない医師と、日本語しか分からない患者のやりとりなどを想定したロープレのワークショップを行ないました!
(実際にやってみると、言葉なしに意思を伝えることって本当に大変なんですね・・・)

SPSシリーズ第17回 多文化共生社会を支える仕組みを考える

五十嵐さんは、日本に来た外国人の方々が「"生きるため"に日本に来たような私だけど、あんな風に立派に働いて自立した人生を送ることができるかもしれない!」と憧れるような"ロールモデル"を沢山排出したいとおっしゃっていました。そんな希望を積み上げていくことが、外国人の方の自立の土台になっていくのかもしれません。

ディスカッションセッション

パネラーセッションの後、(SPSおなじみの!)グループワークを行ないました。今回は、グループごとに「自分が五十嵐さんだったら、IISAで何をやる?!」というお題で話し合い、発表。

●"越境"=東京など糸魚川以外の地域との連携を図る
●地域の外国人と日本人が相互理解を図れるイベントを企画する
●ファンドの活用を考える

他、様々なアイディアが出ました。東京にも外国人の方は沢山いらっしゃいますが、改めて「彼らは何に困っているだろう」ということを考える機会になったと思います。
国籍の違いに留まらず、身近にある「多様性」そして、その中での「共生」という視点で、今一度自分にできることを考えていきたいですね。

SPSシリーズ第17回 多文化共生社会を支える仕組みを考える

五十嵐さん、ご参加くださった皆様、誠にありがとうございました!

☆五十嵐さまには当社FM横浜「Yokohama social café」でもお話しいただきます。
是非そちらもお聞きください!

☆次回SPS:6月1日(土)を予定しております。

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